バターは好きですか?料理に使ってよし、スイーツに使ってよし、ラーメンに乗せてもよしと、バターはとても万能な食べ物ですが、バターについてどのくらい知識を持っていますか?
日本では「非発酵の有塩バター」が最もポピュラーですが、塩を加えていない食塩不使用バターもあります。また、バターといえば北海道を思い浮かべる方も多いと思いますが、最近では海外産のバターも人気があります。
このように、ひと口にバターといってもたくさんの種類があり、魅力や用途、価格もさまざまです。さらに、メーカーによっても特徴があり、よつ葉や明治などのトップブランドのバターも、製造元によって味わいは異なります。
そこで今回は、バターマニアの長尾絢乃さんに、バターの魅力やおすすめの商品を聞いてみました!
目次
畜産関連の大学を卒業し、牛と乳製品マニアに。その後観光牧場にて約10年勤務の後、製菓・製パンの材料を取り扱う株式会社富澤商店に入社。 現在はバターなどを取り扱うオンラインショップを担当。TBS「マツコの知らない世界」に「バターマニア」として出演。 その他バターに関するTV番組での解説としての出演、本や雑誌、新聞等のバター関連記事に携わる。
畜産関連の大学を卒業し、牛と乳製品マニアに。その後観光牧場にて約10年勤務の後、製菓・製パンの材料を取り扱う株式会社富澤商店に入社。 現在はバターなどを取り扱うオンラインショップを担当。TBS「マツコの知らない世界」に「バターマニア」として出演。 その他バターに関するTV番組での解説としての出演、本や雑誌、新聞等のバター関連記事に携わる。
バターとは?バターにはどんな栄養素があるの?
バターとは、生乳などを分離させて生じたクリームの脂肪粒を集めて練り上げたもので、パンに塗ったり料理やお菓子づくりに使ったりと、私たちの食生活には欠かせない食品です。
その風味の良さや使いやすさで、普段何気なく口にしているバターですが、どんな栄養が含まれているかご存知でしょうか?
バターにはカルシウム・カリウム・リン・ナトリウム・マグネシウム・亜鉛などのミネラルも含まれていますが、それだけではありません。
それでは、注目のバターの栄養素を長尾さんに詳しく教えてもらいましたのでご紹介します。
バターの栄養素
バターは乳脂肪分が8割以上を占めていますが、その他の栄養分も豊富に含んでおり、ビタミンAやビタミンBなど各種ビタミンも豊富に含まれています。
近頃では、グラスフェッドバターという、穀物を与えず牧草のみを食べて育った牛の生乳で作られた、不飽和脂肪酸を多く含んだバターも見かけるようになりました。
不飽和脂肪酸は、中性脂肪やコレステロール値を下げる効果があると言われています。
また、バターは魅力的な独特の香りも持ち合わせています。バターの中でも、特に発酵バターの香りは特徴的です。発酵バターは「ジアセチル」という香り成分を含んでいることがその原因として挙げられます。
バターに似せて作られた価格の安い商品で「マーガリン」がありますが、マーガリンの中には香りをバターに近づけるためにジアセチルの香料が使われることもあるくらいです。
バターの種類は?バターマニアが種類別に説明!
バターは種類によって用途が異なりますが、あなたはどのくらい知っていますか?
バターにはどんな種類があるのか、そして、その使い道は?バターマニアの長尾さんが種類別に特徴を説明してくれました!
無塩バター
「無塩バター」とよく言われますが、実は正確には無塩ではありません。
ほぼ食塩が入っていないバターのことなのです。厚生労働省による正規表示が求められたので、現在は「食塩不使用バター」と呼ぶのが正式な名称ですね。
加工の際に食塩を加えていないのは間違いないのですが、実はバターの原材料である生乳に、わずかに塩分などが含まれています。そのため、全くの「無塩」ではないのです。
「食塩不使用バター」は牛やそのほかの動物から絞られた生乳のみを原材料としたシンプルなバターで、お菓子作りやパン作り、お料理などに使用されることが多いバターです。
有塩バター
「有塩バター」は、先ほどご紹介した「食塩不使用バター」に食塩を加えたもの。メーカーごとに多少の違いはありますが、通常1.5%くらいの食塩が加えられています。
「有塩バター」はトーストしたパンに塗ったりするのが一般的です。塩気が入っているので料理にも使いやすく、バター醤油などの味付けは人気のある使い方です。
他にも、クッキーやスコーンなどお菓子作りでバターの芳醇な味わいを引き立たせたい時にあえて使うことがあります。
発酵バター
バターの原料の生クリームに乳酸菌を加えて半日以上発酵させます。それを加工したバターが「発酵バター」です。発酵バターにも「加塩」と「無加塩」のものがあります。
日本では非発酵バターの方がポピュラーなので、通常「バター」というと非発酵バターを指しますが、ヨーロッパでは発酵バターの方がよく使われています。
発酵バターは芳醇な香りが特徴で、価格も少し高めです。でも、味わいはすっきりしています。
グラスフェッドバター
「グラスフェッドバター」とは、牧草のみを食べて育った牛の生乳から作られたバターのことで、フランスやニュージーランドからの輸入品を多く見かけます。牧草に含まれるカロチンを豊富に含んでいるため、黄色味が強いのが特徴の1つです。
一般的なバターは、穀物を食べて育った牛の生乳から作られており、それに比べるとあっさりとした味わいでコクは弱め。
価格は高めですが、バターの栄養で説明した通り、不飽和脂肪酸が多く含まれておりヘルシーで、ダイエット効果が高いといわれているバターコーヒーにも使われます。
バターを選ぶポイントをバターマニアに聞いてみた!
では、そんな魅力的な香りが特徴のバターは、どのように選ぶと良いのでしょうか? バター選びのポイントを長尾さんに伺ってみました。
まずはパッケージの裏を確認してください。
最近は、バターブレンドマーガリンや、バターに似せたマーガリンが増えています。一見バターのようでも、名称が「ファットスプレッド」「マーガリン」「パンスプレッド」などと書かれているものはいわゆるマーガリンです。
なので、まずは名称が「乳製品」であることをチェックしましょう。
それから、バターは食塩不使用のものや有塩のもの、発酵バターなど、
さまざまな種類があります。使用目的に合わせて選ぶのがいいですね。
バターおすすめ12選|バターマニアがランキングで紹介!
お待たせしました! それではいよいよ、製菓・製パン材料専門店『富澤商店』にお勤めのバターマニア・長尾さんおすすめのバターをランキングでご紹介します!
お料理やお菓子作りで大活躍の超人気バターから、一般的にはあまり知られていないちょっと変わったバターまでピックアップ!
バターおすすめランキングTOP3【トーストと相性抜群!】
まずは、朝食は毎朝トースト派!という方必見な、トーストとの相性がぴったりなバターをご紹介します。
よつ葉 / パンにおいしいよつ葉バター
ホイップ状でとろけるような口どけ
ホイップ状でとろけるような口どけ
北海道産の生乳100%で作られたバター。ホイップバターのため、口どけが良く、塗り広げやすいのもポイント。
ミルクの味わいと塩気のバランスも抜群で、シンプルにトーストに合わせるにはおすすめの一品です。カップ入りで、出し入れしやすく使いやすいのも◎
内容量 | 100g |
---|---|
原材料 | 生乳、食塩 |
種類 | 有塩バター |
品質が高い生乳がとれる、フランス・ブルターニュ西部で伝統的な製法によって作られたバター。
固い状態のまま薄くスライスして、トーストにのせてかぶりつくのがたまらなくおいしいです。
内容量 | 250g |
---|---|
原材料 | 生乳、食塩 |
種類 | 有塩バター |
フランス中西部のエシレ地方で作られた発酵バター。昔ながらの木製の攪拌器で作られた、まろやかな味わいを楽しむことができます。
クリーミーさと塩の味のバランスがとにかく最高。贅沢な「ご褒美トースト」としてお召し上がりいただけます!
内容量 | 250g |
---|---|
原材料 | 生乳、食塩 |
種類 | 発酵バター(有塩) |
バターおすすめランキングTOP3【料理に最適!】
次に、料理にぴったりなバターをご紹介します。バターの風味が決め手となる料理に、ぜひお試しください!
よつ葉 / バター(食塩不使用)
創業以来ずっと変わらない味
創業以来ずっと変わらない味
北海道十勝の大自然が育んだ、良質な生乳を100%使用した超人気バターの無加塩タイプ。
北海道の恵みを存分に受けたバターは味わいや香りはもちろん抜群にいいですが、それだけにとどまらず合わせて使う素材の良さもしっかりと引き立ててくれます。
主張せずに協調する、北海道が誇るロングセラーなバターです。
内容量 | 450g |
---|---|
原材料 | 生乳 |
種類 | 無塩バター |
あの超有名乳酸菌飲料『カルピス』を製造するカルピス社製造のバターです。当初は業務用で、秘伝の味として一流フランス料理店のトップシェフに愛用されていました。
カルピスを作る過程でできる脂肪分を使って作られたバターで、なめらかな食感と優しい風味が人気の秘訣です。
内容量 | 450g |
---|---|
原材料 | 生乳 |
種類 | 無塩バター |
森永乳業 / 森永丸特バター(食塩無添加)
上品な香りと濃厚な味わい
上品な香りと濃厚な味わい
知名度こそ高くないですが、知る人ぞ知る上品な香りのバター。こちらは無加塩タイプのものです。
一般的なバターと比べて2%程度水分が少ないのが特徴。ですので、伸びもよく、まるで発酵バターのような濃厚な味わいがあり、プロの方などに密かに人気のバターです。
内容量 | 450g |
---|---|
原材料 | 生乳 |
種類 | 無塩バター |
バターおすすめランキングTOP3【お菓子作りにはこれ!】
続いて、お菓子づくりにぴったりのバターをご紹介します。
焼き菓子においてバターが重要な役目を果たしていることは、お菓子作りをされる方はよくご存知かと思います。バターを変えるだけで、風味や味わいが大きく変化しますよ。
よつ葉 / 発酵バター(食塩不使用)
ミルク感の強い北海道ならではの味
ミルク感の強い北海道ならではの味
北海道産の良質な生乳に乳酸菌を入れ、発酵させた無加塩タイプの発酵バター。
クッキーやパウンドケーキなどの焼き菓子を作る際にふわりと立ち上る香りや、一口食べたときのミルク感たっぷりの奥深いコクを楽しむことができる、とても美味しい発酵バターです。
内容量 | 450g |
---|---|
原材料 | 生乳 |
種類 | 発酵バター(無加塩) |
海に囲まれた美しい景観と豊かな自然に恵まれたフランスのブルターニュ地方でつくられた無加塩タイプのバター。
ブルターニュ地方の特産物にはりんごやウイスキーなどがありますが、その中の1つが発酵バターです。バターリッチなお菓子を作るとバターの風味が引き立ちます。
内容量 | 250g |
---|---|
原材料 | 生乳 |
種類 | 発酵バター(無加塩) |
明治 / 発酵バター(食塩不使用)
お菓子に深い味わいを与えるバター
お菓子に深い味わいを与えるバター
明治が誇る、まさに「無加塩タイプ発酵バターの定番」で、プロのパティシエも愛用しているバターです。
明治特有のほのかな酸味が特徴で、さっぱりとした味わいのとても美味しいパンが焼きあがります。また、非常に香り高いので、味わい深いお菓子を作ることができます。
内容量 | 450g |
---|---|
原材料 | 生乳 |
種類 | 発酵バター(無加塩) |
バターおすすめランキングTOP3【あまり知られていない変わり種】
珍しいタイプのバターや、あまり知られていない変わり種のバターをご紹介します。これであなたもバター博士です!
ニュージーランド産 グラスフェッドバター
豊かな栄養素が目に見える
豊かな栄養素が目に見える
ショッピング
ニュージーランド産のグラスフェッドバター。牧草のみを食べた牛の生乳からできているバターなので、牧草に含まれるカロテンの黄色味がバターにしっかり残っています。
お菓子やパンづくりはもちろん、バターコーヒーまで汎用性が高く、今じわじわと人気急上昇中の話題のバターです。
内容量 | 1kg |
---|---|
原材料 | 生乳 |
種類 | グラスフェッドバター |
LA VIETTE(ラ・ヴィエット) / 無塩バター
こだわり抜かれた高級バター
こだわり抜かれた高級バター
あまり知られていませんが、AOP認可を受けている無塩バターです。AOP(アペラシン・ドリジン・プロテジェ)とは、EU共通で「製品の質の高さを保証する」制度のこと。
産地は農業大国フランスのポワトゥシャラント地域で、クリーミーで非常においしい高級食塩不使用バターです。
内容量 | 500g |
---|---|
原材料 | 生乳 |
種類 | 食塩不使用バター |
フランスのブルターニュ地方の生乳と、ゲランドの塩を用いて作られた加塩タイプのバターです。ゲランドの塩とはブリュターニュ地方の塩田から採れる塩で、機械をほとんど使わない伝統的な手法で生産されています。
生乳にも塩にもこだわりぬいていて、ブルターニュらしい焼き菓子を作るのにうってつけの塩気が魅力です。
内容量 | 250g |
---|---|
原材料 | 生乳、食塩 |
種類 | 有塩バター |
バターのおすすめ商品をまとめ表で比較
本記事で紹介したおすすめのバターを一覧表で比較!ぴったりな商品を見つけてみてください!
注目ポイント | ホイップ状でとろけるような口どけ | 高品質な生乳で作られた有塩バター | 口当たり滑らかで贅沢な味わい | 創業以来ずっと変わらない味 | かつて「幻のバター」と呼ばれた逸品 | 上品な香りと濃厚な味わい | ミルク感の強い北海道ならではの味 | フランスブルターニュ地方の至宝 | お菓子に深い味わいを与えるバター | 豊かな栄養素が目に見える | こだわり抜かれた高級バター | 塩にもこだわった有塩バターの雄 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
商品画像 | ||||||||||||
商品名 | ||||||||||||
商品リンク | 楽天市場 4,370円(税込) | 楽天市場 1,328円(税込) | 楽天市場 2,530円(税込) Yahoo! ショッピング 3,445円(税込) | |||||||||
内容量 | 100g | 250g | 250g | 450g | 450g | 450g | 450g | 250g | 450g | 1kg | 500g | 250g |
原材料 | 生乳、食塩 | 生乳、食塩 | 生乳、食塩 | 生乳 | 生乳 | 生乳 | 生乳 | 生乳 | 生乳 | 生乳 | 生乳 | 生乳、食塩 |
種類 | 有塩バター | 有塩バター | 発酵バター(有塩) | 無塩バター | 無塩バター | 無塩バター | 発酵バター(無加塩) | 発酵バター(無加塩) | 発酵バター(無加塩) | グラスフェッドバター | 食塩不使用バター | 有塩バター |
まとめ
今回は製菓・製パン材料専門店『富澤商店』にお勤めのバターマニア・長尾さんに、加塩タイプのバターから無塩タイプのバター、発酵バターまでご紹介していただきました。
これでもう、あなたはバター選びに困ることはないですね!
世界には魅力的なバターがあふれていますから、いろいろなバターにぜひトライしてくださいね。それでは、良きバターライフを。
調味料の関連記事一覧
その他の記事はこちら
もっと探したい方はこちら!
こちらをチェック!